逆算思考

将来の目標を設定し、達成するためのプロセスを計画する「逆算思考」
子どもでも大人でも持っていて損はないです。
いや、これからは持つべき力だと思います。
大谷翔平さんの「人生設計シート」も似たような考え方ですよね。

参考までに「積み上げ思考」という考え方もあります。
「逆算思考」の反対で、目標ではなく、今にフォーカスします。
今の状況、今できること、今ある問題点etc これはこれで大切。

書写の指導をしていて思うのは、私は単純に文字を教えたいだけではないということです。
書写を通じて学べることは沢山あり、道徳心や思考力など、生きていくのに役に立つ力も身につけてほしいと思っています。

今回は「逆算思考」です。

先日、小学生の毛筆課題で「国」という字がありました。
書き順は、「くにがまえ」の左縦画→上部の横画から折れて縦画→中の「玉」→下部の横画で閉じる

最後に閉じる横画と接する左右の縦画が横画よりも下に出ます。

一生懸命書くのですが、どうしても最後がうまく閉じられない。「玉」が入らない。左右の縦画が下に出ない。

何度も同じことを繰り返しますが、何も考えずにいては、何度書いても同じです。

字は「見て真似て書く練習をする」という意識が根強いですが、考えないとダメです。

「玉」をくにがまえの中に収めたい。
なぜ収まらないのか?どのような方法があるか?
文章で書くとなんだか難しくてめんどくさいことを言ってるようですが、実際はもっとクイズやゲームのような感覚です。

線の太さを変えてみたらどうかな?→どのくらいの太さにすればよいかな?
線の間隔をもっと詰めてみたら?
そもそも始めに書く、くにがまえの縦線を今よりも長くするとか!
提案し、意見を聞いて、考えさせて、ヒントを与えて~・・・再チャレンジ!

「入らない」・・・入れることを目標に、プロセスを遡って計画の立て直しをします。
目的の達成のために、プロセスを計画します。

このような簡単な思考を繰り返すことで、逆算思考が定着していきます。
問題解決能力にもなるかな?
常用漢字だけでも2136字くらいあるので、書写を通じて色々なパターンで繰り返し学習できます。