硬筆は、指先を細かく動かして書くものです。
そのため、一般的には女の子(女性)のほうが字がきれいな人が多いと言われることがあります。
もちろん、字の上手さが性別で決まるわけではありません。
私の個人的な考えですが、その背景のひとつに、女の子は小さい頃から折り紙やビーズ、お絵描きなど、指先を細かく使う遊びに触れる機会が比較的多いことがあるのではないかと思っています。
細かな作業は自然と指先のコントロールを育ててくれるため、そうした傾向として見えるのかもしれません。
もちろん、男の子でも指先が器用で、きれいな字を書く子はたくさんいますし、字のきれいさを性別だけで説明することはできません。
一方で毛筆は、指先だけでなく腕全体を大きく使って書く「体の動き」が中心になります。
そのため、性別に関係なく、体を使った動きが得意な子は、のびのびと書けることが多いです。
とはいえ、美文字の秘訣はひとつではありません。
毛筆でも硬筆でも、「体の正しい動きを覚えること」もその大切な要素のひとつ。
ほかにも、文字の形への理解や気持ちなど、さまざまな要素が積み重なって、文字はどんどん美しくなっていきます。
