書道教室が、子どもの拠り所になるとき

書道教室は「字を上手にする場所」です。
筆の持ち方、線の引き方、字形の整え方。練習を重ねるほど、少しずつ確実に上達していきます。

でも、子どもたちと関わっていると、ときどき思うことがあります。
書道は技術を学ぶだけでなく、子どもにとって「拠り所」のような時間になることがあるのかもしれません。


子どもは、成長と一緒に揺れます

小学校高学年に近づくと、子どもは少しずつ変化していきます。
友達との関係が大きくなったり、自分の考えを持ち始めたり。

今まで頑張ってきた子ほど、ある時期に少し疲れが出たり、気持ちが揺れたりすることもあります。
習い事に身が入らなくなるのも、珍しいことではありません。


書道には「急がない時間」があります

スポーツや勉強の習い事は、目標がはっきりしています。
一方で書道は、一画ずつ丁寧に書き、余白を見て、姿勢を整えていく学びです。

書道には、自然と「急がない時間」が生まれます。


うまく言葉にできない気持ちもあります

子どもは日々の中で、いろいろなことを感じています。
でも、それを言葉にするのは簡単ではありません。

書道の時間は、無理に言葉にさせる必要がありません。
目の前の一枚に向かうことで、少しずつ落ち着いていくことがあります。

そして、帰り際にぽつりと何かを話してくれることもあります。


「拠り所」は、家庭の代わりではありません

ここで言う拠り所は、家庭や学校の代わりという意味ではありません。
家庭は家庭で大切で、学校は学校で必要な場所です。

ただ、家庭でも学校でもない場所で、少し気持ちを整える時間が持てることがある。
そのことが、子どもにとって支えになる場合がある。

私は、そんなふうに感じています。


まとめ

書道教室は、字を上手にする場所です。
そしてときどき、子どもにとって「拠り所」のような時間になることがあるのかもしれません。

すぐに何かが解決するわけではなくても、一度整えて、また日常に戻っていけるように。
そんな時間を、これからも大切にしていきたいと思っています。