お習字教室は何歳から?

「お習字教室は、何歳から始めたらいいのでしょうか?」
保護者の方から、よくいただくご質問です。

結論からお伝えすると、年齢よりも、その子の状態に合わせて始めることが大切だと考えています。

未就学児のお子さまには、まずはえんぴつで書くことをおすすめしています。
姿勢やえんぴつの持ち方、線を書く感覚など、「書くための土台」をつくる時期だからです。

1年生になると、えんぴつで続けるか、毛筆に挑戦するか、その子の様子を見ながら選んでいただいています。

1年生のうちは、集中力や体力に個人差が大きく、毛筆のお稽古が少し大変に感じられる子も少なくありません。
一方で、短い時間でも集中できる子、毛筆に興味を持って取り組める子もいます。

毛筆の課題は、幼年・1年生は「ひらがな」から始まります。
まずは画数の少ない二文字の言葉。
たとえば「いし」。
全部で三画です。

ですが、幼年・1年生にとっては、この三画を書くことに集中するだけでも、決して簡単ではありません。
始めて間もない頃は、集中できるのは最初の一画目だけ、ということもよくあります。
線を一つ書いては寝そべったり、お話をしたりする子も、決して珍しくありません。

そのようなお子さんは、無理をせず、ゆっくり、ゆっくりと取り組むことで、書くことの楽しさや安心感を感じてもらいます。
そして、書くことの楽しさや安心感を感じることで、成長とともに、前向きに取り組もうとする意欲が育っていきます。

そこから、少しずつ文字の画数や文字数が増えていきます。

二年生になると三文字になり、後半には漢字が一つ加わります。
三年生では四文字、漢字は二つ。
四年生では四文字のうち三文字が漢字に。
五年生になると四文字すべてが漢字になります。
六年生では、行書にも挑戦します。

一見すると、ただ課題を書いているだけのように見えますが、そこには、集中力を段階的に育てていくための、順番や目的があります。

集中力は、突然身につくものではありません。
画数や文字数が少しずつ増えていくことで、集中できる時間も、少しずつ長くなっていきます。
時間をかけて、じっくり育てていく力です。

3年生になると、小学校で毛筆の授業が始まるため、それをきっかけに入会される生徒さんも多くなります。

2年生頃から毛筆に慣れていると、学校での授業も、落ち着いて取り組めるようになります。

書写では、点や線、一つひとつを大切にします。
「一点一画おろそかにせず」「一点一画もゆるがせにせず」という言葉があるように、妥協せず、手を抜かず、最後までやり遂げる姿勢が求められます。

だからこそ、年齢だけで判断するのではなく、その子に合ったタイミングで始めることを大切にしています。