最近は、手書き文字に触れる機会が減り、活字ばかりを目にすることが増えたためか、まるで活字のように整った文字を書く方が増えているように感じます。
活字のような文字とは、角度が直角や水平に整い、上下左右のバランスがきっちり半分に揃った、機械的で均一な印象の文字です。もちろん、整った文字はとても大切です。
一方で、手書き文字には、角度のわずかな違いや、線の長さの違い、余白の取り方などに、その人らしい絶妙な美しさと個性が表れます。手書きの字は、そのまま「その人の印象」になるものです。
文字を見ると、人は無意識のうちに書き手の印象を受け取っています。
目に見える肩書や経歴、実績といった情報はわかりやすく大切なものですが、最後に人の印象を決めるのは、その人そのものです。
その印象によって、これまでの情報は、より良く見えたり、逆に伝わり方が変わったりもします。
だからこそ、手書き文字にはとても大切な役割があると考えています。
機械のように整えるだけでなく、正しく美しく、そしてその人らしい個性が自然と表れる文字を書けるようになってほしい——そう願っています。

