「ノートの字が汚いんです」

「ノートの字が汚いんです」というお話はよく耳にします。

たまに近くの小学校の学校公開日へ行き、生徒さんのお習字や鉛筆で書いた掲示物をチェックしています。お教室で書く課題はとても上手なのに、学校で書いている字が雑でショックを受けることもしばしば・・・(^^;)

これは、硬筆準2段の生徒さん(男子)の字です↓

課題(準2段 小5男子)
ノート(小5男子)

両方とも同じ生徒さんが書いた字です。
話を聞いたところ、「丁寧に(ゆっくり)書いている時間がない」とのことでした。

学習指導要領の書写に関する事項には「書く速さを意識して書くこと」と記載があります。
国としては「字は常にキレイに書くべき」とは言っておらず、「書く場面の状況によって速さが決まってくることを意識すること」と指導しています。

字にのみ注目すると、「丁寧に書きなさい」「ゆっくり書きなさい」と言いたくなりますが、勉強が目的になると、「速く書きなさい」「綺麗に書くことに時間をかけすぎないように」と言われる事も多いようです。
とはいえ、せめて見やすく書いてほしいところですが。

丁寧に書けば整った字が書けるのに、ノートなどの字が汚いという場合は、指の動かし方と力加減が大きいと思います。
雑に書かれたノートは男の子に多い気がしますが、それは男の子の方が力が強いからだと思います。
個々にもよりますが、反射的な動きやスピード感も男の子の方が早く多い気がします。

「止まらない」「シャーっとやってしまう」のは字だけではなく、行動も、ではないでしょうか。

正しく整った字形のイメージが頭に定着し、指の動かし方や力加減、スピードなど、手が思うように動かせれば、ある程度速く書いてもキレイな字が書けるようになります。
お教室で習ったことを、とにかくたくさん練習して下さい。
そして、焦らないこと。

あとは意識です。
毛筆や硬筆を習った経験がある子は、字に対してしっかり意識を持っています。
心身の成長と共にこの意識もしっかり表れてくるはずです。