何年(数十年?)か前に、「書とは何か」という沼にはまりました。
自分の書(字)に悩む中で、何が良いのか、なぜ良いのか、と考えていった結果、「そもそも書って何なのよ」と。
それから沢山の本を読みました。
書の歴史、古典、日本の書写教育について、書道団体についてから始まって、今は脳科学にはまっています。
1つの本を読んでいて疑問や興味を持ったら、次はその疑問や興味に関する本を読む。
これを繰り返して自分の中の疑問をつぶしていきながら、色々なジャンルの本を読みました。今も読書は続いています。
もちろん、本を読むだけでなく、古典や仮名、硬筆にも改めて取り組みました。
書の世界は本当に広く、学びが終わることはないと思います。
それでも、自分の中で納得できる答えを見つけたかった。
で、現時点でたどり着いた答え。
「書は人なり」
1周回ってこれでした。(2周目いきます)
私個人の現時点での意見ですが、結局何でもいいんだ。
好きに書けばいい。
古典を見ていても、有名な書家の作品を見ても、理解できない書は多いです。
でも、書(文字)にはルールがあります。字形としてのルールもあるし、バランスや空間の取り方、あまりやってはいけないこともあります。
ルールは守ってね。その上で自由に自分らしい字を書けばいい、というところに着地しました。
全く同じ字を書く人はこの世に1人もいません。
と思ったら、人と同じじゃん、と。
ルールは守ってね。その上で自分らしく生きる。自己表現をする。
ここ数年でやっと「自分らしさを表現すること」が認められてきましたね。
経験や感性や想いや人柄、動き方、話し方・・・沢山の要素が詰まって1人の人間ができあがります。
まったく同じ人間はこの世に1人もいません。
書も同じです