「キレイな字が書けるようになりたい」
「美文字になりたい」
こうした言葉は、日々よく耳にします。
では、そもそもキレイな字とはどのような字なのでしょうか。
実は「キレイ」という言葉自体、とても抽象的です。
人によって思い浮かべる字のイメージは違いますし、まったく同じ筆跡を持つ人は、この世に一人もいません。
そのため、「キレイな字=これが正解」と、一つに決めることはできません。
それでも、多くの人が共通して「キレイだな」と感じる字があります。
その違いは、どこから生まれるのでしょうか。
キレイな字の共通点は「整っていること」
私が考える、キレイな字の大きな共通点は、字全体が整っていることです。
言われてみると当たり前ですが、整っている字はパッと見たときに違和感がなく、自然と読みやすさを感じます。
一字一字を細かく見なくても、全体のバランスが取れていると、人はその文字を「キレイ」と受け取ります。
反対に線の形は悪くなくても、文字の並びや大きさがバラついていると、どこか落ち着かない印象になります。
つまり、キレイな字の第一印象は「全体」で決まると言っても過言ではありません。
まず意識したいのは「まっすぐ書くこと」
「キレイに書こう」と思うと、つい一画一画の形に意識が向きがちです。
しかし、最初に取り組むべきなのは”文章をまっすぐ書くこと”だと思います。
行や列が曲がらず、文字の並びが安定しているだけで、文字全体の印象は大きく変わります。
日常の中でも、「前より読みやすくなった」「なんだか整って見える」と、効果を実感しやすいポイントです。
そこから、「もっとキレイに書きたい」「細かい部分も整えたい」と感じたときに、少しずつ次の段階へ進んでいけば十分です。
整った字には、いくつもの要素がある
「整っている」と一言で言っても、それは感覚だけで成り立っているわけではありません。
整った字の裏側には、いくつもの要素があります。
キレイな字に含まれる主な要素
- 中心がまっすぐ通っていること
- 字間・行間が適切であること
- 文字の大きさのバランスが良いこと
- 紙面や罫線に対する配置が整っていること
- 文字一つ一つの形が整っていること
- 線がキレイに書けていること
- リズム・筆脈・気脈があること
- 適切な筆圧であること
これらはさらに細かく分かれていきますし、美文字を追求していくと、他にも多くの要素が関わってきます。
教材やお手本として使われている文字には、こうした要素が自然な形で詰め込まれています。
自分に合った「キレイ」を身につける
文字の学びに、終わりはありません。
また、目指す「キレイな字」も人それぞれです。
まずは全体を整えることから。
そして、自分のペースで、少しずつ深めていく。
あなたが求める美文字を、無理なく、確実に身につけていけるよう、これからもお伝えしていきたいと思います。
「まっすぐ書くためには、どうすればいいのか?」
その具体的な考え方や練習方法については、また別の記事でご紹介します。

